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「こだわったのは”看護師”による”長時間訪問”」 医療的ケアシッター ナンシー3年目の思い(前編)

医療的ケアシッター ナンシー 事業部マネージャー/看護師リーダー

黒木 健太/菅原 由夏

医療的ケア児のご家庭に看護師が長時間訪問をする「医療的ケアシッター ナンシー」がサービスインから3年目を迎えました。
事業の開始から試行錯誤を重ねる中で、大切にしてきたことは?これから挑戦したいことは?医療的ケアシッター ナンシー事業部マネージャーの黒木(写真右)と、看護師リーダーの一人として現場でご家族に寄り添う菅原(写真左)が、想いを語ります。

ナンシーが「看護師」の「長時間訪問」にこだわるワケ。

― 改めて、「医療的ケアシッター ナンシー」とはどのような事業なのでしょうか。

黒木: 医療的ケアシッター ナンシーは、「すべての障害児家庭がなんにでも挑戦でき、笑って希望を描ける社会」というビジョンのもと、看護師が医療的ケア児のご家庭に長時間訪問しお預かりする事業です。一般の訪問看護だと1回あたり最長90分、平均60分の訪問時間ですが、ナンシーでは2時間から4時間訪問をしています。
この訪問時間の長さが、ナンシーの最大のポイントです。

― なぜ訪問時間の長さにこだわっているのでしょうか。

黒木: ナンシーを始める時、医療的ケア児を育てる親御さんからいろいろなお話を聞きました。
訪問学級で授業が週に6時間しか受けられず、もっと勉強したいと思っている女の子。
医療的ケア児を受け入れてくれる学童保育がなくて困っているご家族。
たくさんの方からいろいろな困りごとを聞きました。
そこで気づいたのは、困りごとは人それぞれなのだが、
その多くは「医療的ケアを担える看護師が、長時間おうちに訪問することで解決の一助となる」のではないか
ということ。
でも、訪問看護では長時間訪問ができないし、すでに訪問看護を利用しているおうちに訪問することは難しい。
(※訪問看護は1日に1社しか利用することができません。)
残念ながら、現在、看護師が長時間おうちに訪問するという制度は国にないんですね。
そこで、なんとかして、看護師が長時間訪問できるようにしよう、と考えました。

― 制度がない中で、ナンシーはどのように長時間の訪問を実現しているのでしょうか。

黒木: どうしたら実現できるか、すごく悩みました。
悩んで悩んで考えついたのが、ひとつの事業所が障害福祉制度の「発達支援」と「介護」の両方を提供する、ということでした。
それができたら結果として長時間訪問できるのでは、と思ったのです。
2年たった今、20を超える自治体でサービス提供できており、ほっとしています。

― ナンシーの利用者さんは、「長時間訪問」にどのような感想をお持ちでしょうか。

黒木: 今現在は、60強のご家庭に利用いただいています。
利用者アンケートから長時間の訪問を喜んでいただいているということを感じます。
「看護師」が「長時間訪問する」ことで、ご利用家庭に安心感と休息の両方を提供できているようです。

― ナンシーが訪問中、お子さん・ご家族はそれぞれどのように過ごすのでしょうか。

黒木: ご家族には外出したり自由に過ごしていただいています。
ナンシーは児童発達支援(訪問型)と居宅介護の制度を利用しており、まずはお子さんの医療的ケアと体調管理をしっかり行います。体調や当日のお子さんのコンディションを考慮しながら、お子さんの発達に沿った遊びや季節感を大切にした製作・イベントなど、お子さんが楽しいと感じられる活動を行っています。
その間ご家族はケアから離れることができます。
(※ご家族に在宅をお願いする場合もあります)

地域にいるお子さんやそのご家族に、じっくり寄り添いたい

― 実際にナンシーで働く看護師・菅原さんにもお話を伺います。菅原さんは、どのような想いでナンシーで働いているのでしょうか。

菅原:私はもともと大学病院の小児科で働いていました。その後、訪問看護ステーションに転職しました。 充実していましたが、対象者がほとんど成人であったり、訪問時間も60分前後と限られていて、もっとじっくり地域にいるお子さんやそのご家族に寄り添えたらいいなという思いが膨らみました。そんな時に、小児専門で長時間の訪問をしているナンシーの募集を見つけてすぐに申し込みました。

― ナンシーでは複数の制度を使って、長時間訪問を実現しているとのお話でしたが、菅原さんはこの事業を知ってどう思われましたか。

菅原:すごいアイデアで、斬新だと思いました!今まで訪問看護ステーションで働く中で、「もっと長い時間、看護師に来てほしい」という希望を目の当たりにしていたので、これでサポートできる人がたくさんいると思いました。

― 実際に長時間訪問をしてみて、いかがですか。

菅原:長時間お子さんとじっくり関われるため、お子さん独自のサインや変化が分かるようになり、次はどんな活動にしようかと考えることにワクワクします。お子さんのちょっとした成長をご家族と共有できるのもとても嬉しいです。
またナンシーが訪問をすることで、「兄弟姉妹との時間を作れました」「コーヒーを飲みに行くことができました」など、嬉しいお言葉をいただくことができました。 喜んでいただいていることを肌で感じられ、やりがいにつながっています。

その一方で、気がついたこともありました。
まず、ナンシーでは医療的ケアが多いお子さんがほとんどです。そのため長時間のお預かりをする際には、特に安全面に配慮が必要で、緊張感もあります。
また、訪問看護の利点にも改めて気づきました。ナンシーの訪問は原則週2回で、24時間の電話対応もしていません。訪問看護があってナンシーがある。両方が大切な存在であることに改めて気づきました。

― 訪問中の「児童発達支援」の時間では、どのような活動をされているのか教えて下さい。

菅原:居宅訪問型の児童発達支援なので、児童発達支援管理責任者と担当看護師が個別支援計画書を作成し、遊びや体操などの活動を通して成長発達への支援をしています。

初めて発達支援を提供する看護師も多いので、サービスの質を高められるように外部研修を受けてスタッフ同士切磋琢磨しています。この7月からはフルタイムの理学療法士も仲間に加わっています。

ケアが多く、外出が難しいお子さんも多いので、外に出なくとも季節を感じられたり、お家の中でも普段とは違った経験ができるよう、スタッフ同士でアイデアを持ち寄って、活動の内容を考えたりしています。

おかげさまで、「ナンシーに、『自宅で個別療育をお願いしたい』」という問合せも入るようになりました。
ただ、「ナンシー = 療育」とは私達は考えていません。あくまでも「看護師が長時間訪問をする」ことを大事にしています。まずはお子さんが必要としている医療的ケアと体調管理をしっかり行い、その上で発達につながる活動を取り入れるようにしています。


― 前編では、ナンシーの始まりの経緯と、訪問への想いを聞きました。後編では、今後の展望と、「こんな仲間と一緒に働きたい!」という求める人材像を聞いています。ぜひご覧ください!

 

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