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医ケア児ママの「もう一度はたらく」を実現する新規事業!事業化までの道のり(3)~参加した医ケア児ママたちの想い【前編】~

2021.07.16

こんにちは! 医療的ケア児保護者の「もう一度はたらく」を実現するプロジェクト「医ケアママ・ワークアゲイン大作戦」に参加している医ケア児ママ・テストユーザーのうさこです。

全4回にわたり、プロジェクトの様子をご紹介しています。

3回目となる今日は、同じくテストユーザーとしてプロジェクトに参加しているみみさんと、プロジェクト担当のパー子さんと私の3人で、座談会を行いました!

前編となる本記事では、プロジェクトへの応募のきっかけや、普段ワークアゲインプログラムではどんなことをしているの?といった実際の様子を、本音トークも交えてご紹介します。

(おさらい)医ケアママ・ワークアゲイン大作戦ってなんだっけ?

一度離職した医療的ケア児保護者の「もう一度はたらく」を実現するプロジェクトです。
・保護者の方に、安心して再就職までの助走期間を過ごせる週12時間の「ワークアゲイン・プログラム」を提供します。
・保護者の方がプログラムに参加されている間、看護師がご自宅を訪問し、保育を提供します。

では、早速、座談会スタート!

「自分だけが社会から取り残されて、何も成長することなく時間だけが経っていってしまうのでは…」育児の中で感じた不安

パー子:
まず、簡単な自己紹介をお願いします!

うさこ:
夫と私と息子の3人家族で、息子は1才7ヶ月の頃に退院して、現在は人工呼吸器をつけてお家で生活しています。ほぼ寝たきりなんですが、手足を動かしたり、人やおもちゃを目で追ったりと、意思表示をしてくれます。

私自身は、大学卒業後に一般企業で営業職を経験した後、ずっと夢であった教師にジョブチェンジしました。

民間の専門学校で非常勤講師として働いていましたが、医ケアの必要な息子が生まれたことで、一旦仕事を辞めました。

みみ:
私も夫と息子の3人暮らしで、息子は4歳の動ける医ケア児です。元気すぎるくらいで、高いところに登ったりと、目が離せません(笑)。

医療的ケアは在宅酸素のチューブと、経鼻の経管栄養と、低血糖になりがちなので、適宜血糖測定をしたりしてお家で暮らしています。

私は、医療系の大学を卒業して、国家資格を取って臨床検査技師として病院で働いていました。なので、普通の企業で働いた経験はありません。

パー子:
お二人とも全く違うバックグラウンドをお持ちですね。

では、このプログラムに参加しようと思ったきっかけなど、教えていただけますか?

うさこ:
医療的ケアの必要な息子が生まれる前は、産後すぐに講師として復職するつもりで、さらにその先のキャリアの道筋もつけておきたいと思って、大学院にも通いました。

でも、医療的ケア児が生まれたことで、そうした計画は全て崩れ去ってしまって……。

一度は非常勤講師として仕事に復帰することも考えたんですが、息子の預け先を見つけるのも難しくて、急な体調不良で他の講師に迷惑をかけるのではないかとも思うと、なかなか一歩を踏み出すことができなかったんですよね……。

今回、「医ケアママ・ワークアゲイン大作戦」に参加して、もう一度はたらきたいと思ったのは、終わりの見えない障害児育児・介護が続く中で、自分だけが社会から取り残されて、何も成長することなく時間だけが経っていってしまうのではないか、という不安を感じていたからです。

パー子:
そうだったんですね。

1日30回の授乳、命を繋ぐだけで精一杯…そんな日々から一歩踏み出すきっかけになったプロジェクト

パー子:

「もう一度はたらきたい」っていうのは、出産後すぐに思われたんですか?

うさこ:
いいえ、そう思えるようになったのは息子が2才になった頃です。

それまではもう、命を繋ぐだけで精一杯の綱渡りのような毎日で、とても仕事のことなんて考えられませんでした。

入院中はほぼ毎日病院に通って、初めの頃は搾乳をしてそれを冷凍して届けたり、もう本当に心身ともにギリギリの状態というか(笑)。

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うさこ息子(生後6ヶ月頃)

 

みみ:
わかります! 私も、入院中は母乳を届けるくらいしかやってあげられることがなかったので、電動の搾乳器を買って必死で搾乳したり、病院のトイレで搾乳したりもしていて、しんどかったですね。

うさこ:
息子は1才7ヶ月で退院してから少しずつお家での生活にも慣れて、2才になった頃、ようやく体調も安定してきました。

その頃、フローレンスが運営する医療的ケアシッター ナンシーを利用するようになって、私も少しずつ自分だけの時間を持てるようになったんです。

それから心身ともに徐々に前向きに、自分自身のことも考えられるようになってきて。

それで、やっぱりはたらきたいなっていう気持ちがふつふつと込み上げてきたんですよね

そんな時にナンシーの担当ナースから、「医ケアママ・ワークアゲイン大作戦」がテストユーザーを募集しているというお話を聞いて、「これはチャンスだ!」と、応募してみることにしたんです。

パー子:
なるほど、うさこさんにとって、とてもいいタイミングで「医ケアママ・ワークアゲイン大作戦」をご紹介することができたんですね。

みみさんは、いかがですか?

みみ:
私の場合、妊娠8ヶ月で子どもが心臓病だと分かって、転院することになりました。

それから自分でも病名とかを調べる中で、どんな病状でどんな手術が必要なのかっていうことも分かってきたので、ある程度覚悟はできつつ産休に入った感じではあるんですが、生まれてからの状態は思っていたよりも良くなくて、生後1ヶ月で行う予定だった手術を生後8日で行うことになったり、その後も手術の合併症によりまた手術が必要になったり……。

当時は新型コロナウイルスが流行する前だったので、好きなだけ面会にも行けたんですが、片道1時間以上の距離を毎日通うのは大変でしたね。

それでもなんとか生後5ヶ月の頃に退院できたんですが、当時は口からミルクを飲めていたものの、心臓が悪いため一度に少しの量しか飲めなくて、1日に30回とか授乳していて(汗)。

それで、私ももうどうしたらいいのかわからなくなっていたら、心不全で緊急入院になったり……。

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みみ息子(生後5ヶ月頃)

 

うさこ:
壮絶(涙)。

みみ:
私は今まで病院でしか働いたことがなかったので、当時はそれ以外の仕事はあまり考えられなくて。

産休明けに臨床検査技師として復職したいと思っていたんですが、医ケアの必要な息子を預かってくれる保育園も見つからなくて、正規職員としての復帰は断念せざるを得ませんでした。

パー子:
そうでしたか……。とても辛いご経験をされたんですね…。

このプロジェクトでご提供している実務トレーニングは、今のところ事務が主になるので、臨床検査技師とは、また、違う内容になると思うんですが、それでも、参加してみようと思われたのは、なぜですか?

みみ:
子どもと離れることが私にとっても少し息抜きとなって、より前向きに毎日を過ごせるんじゃないかなと思ったんです

そうした時間が確保できるなら、検査技師じゃなくても、他に何かできる仕事があるならやってみたいなって思ってはいたんですけど、自分で探してみることまではしていなかったんですよね。

たまたまツイッターで「医ケアママ・ワークアゲイン大作戦」テストユーザー募集の記事を見て、条件が当てはまる!ってなったので、勢いで応募してみました(笑)。

うさこ:
本当に、みみさんも私も、後押ししてくれるこのプロジェクトがあったからこそ、一歩を踏み出せた感じなんですよね。

パー子:
みなさんの背中を押すきっかけに少しでもなれていたなら、すっごく嬉しいです!

不安や苦手意識を少しずつ解消

パー子:
お二人とも前職とは違う事務仕事がメインのプログラムになりますが、内容については不安はありませんでしたか?

みみ:
私は事務スキルが全然なかったので、内容的にはめっちゃ不安でした(笑)。

うさこ:
私も事務職として働いたことはなかったので、やっぱり応募の時点では不安もありましたね。

でも、未経験でも一からOAや事務のスキルを身につけられるって募集要項に書いてあったので、思い切って飛び込んでみました!(笑)

パー子:
そうだったんですね! お二人とも勇気を出してご参加くださったんですね。

実際、ワークアゲインプログラムでどんなことをしているんですか?

みみ:
私はパソコン超初心者だったので、始めは動画やeラーニング講座でOAスキルを身につけたりと、少しずつ実務を行うための準備を進めていった感じです。

今は、専用のシステムを使って経理業務のサポートをしたり、フローレンスの他事業から依頼のあった業務を請け負ったりしています。

うさこ:
広報担当の方によるウェブライティングの研修を受けて、実際に自分たちの体験やフローレンスの事業に関する記事を書いたりもしていますね。

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パー子:
実際にはたらいてみて、最初に抱いていた不安は解消されましたか?

みみ:
パソコンについては、以前は使う機会がほとんどなく苦手意識が強かったんですけど、毎回業務開始前にタイピング練習をして徐々にレベルが上っていくのを実感したり、日々の業務をこなしていく中でそれは薄れてきた感はあります!

わからないことはトレーナーさんに質問しながら進めることができるのも心強いですね。

うさこ:
私もそうですね。ウェブライティングについても、初めは、きちんと公に出せる文章が書けるかなぁって、ちょっと不安だったんですけど、丁寧な研修を通してライティングの基礎を身につけて、毎回広報担当の方もきめ細やかに記事をチェックしてくれるので、安心して書くことができています。

パー子:
それはよかったです!

プロジェクトに参加することで見えた、新しい世界

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パー子:
前職とは違う仕事に取り組んでみて、それについてはどう感じていますか?

みみ:
ライティングや経理の仕事とか、やってみたらすごく楽しくて、自分にもできそうだな、意外と向いているのかも?っていうことがわかって検査技師以外に仕事の選択肢が増えたのも嬉しかったですね

うさこ:
医療的ケアが必要なわが子が生まれて、それでこのプロジェクトに参加できたからこそ見えた新しい世界って感じですね。

コロナ禍でリモートワークが普及したこともあって、私たちみたいになかなか外出が難しい医ケア児の親でも、パソコンさえあれば在宅でこんなにできることがあるんだっていうのも嬉しい発見でした

パー子:
なるほど! このプログラムに参加してみたからこそ、新たに見えてきたものがあったなら、とても嬉しいです!

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うさこ&パー子、おうち会議中


後編では、医ケア児ママ2人が実際に一歩踏み出してみて感じた変化、そして、ワークアゲインプログラムを経験した先に見えてきた、自分らしい「はたらく」の形をご紹介します。

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こども達のために、日本を変える。フローレンスは日本の子ども・子育て領域に関わる課題解決と価値創造に取り組む、国内最大規模の認定NPO法人です。 日本初の訪問型病児保育事業で2004年に設立し、子どもの虐待、子どもの貧困、障害児家庭の支援不足、親子の孤立の課題を解決するため、多様な保育事業を運営するほか、全国で「こども宅食」「おやこよりそいチャット」「にんしん相談」「赤ちゃん縁組」などの福祉事業と支援活動、政策提言をおこなっています。